リボン                 November , 2014 


 仕事先のすぐ近くに、東京メトロの駅に直結している高層のオフィスビルがあります。大通りに面した1Fのエントランスホールは広々とした高い吹き抜けになっていて、この横長の採光のよい空間を歩いていると心地よくなってきます。ウィークデーに仕事があると駅の改札口を出てエスカレーターで1階へ上がり通り抜けをさせて貰っていますが、颯爽と歩いている人達と行き会うと私の仕事モードもオンに切り替わります。

 木枯らし1号が吹き早い所ではクリスマスの飾り付けが始まった11月上旬にそのエントランスホールに入ると、正面入口近くにある大きな樹にオレンジリボンがデコレーションされていました。
 10/31のハロウィンのオレンジ色繋がりでクリスマスの装飾を完成させて行くのかと横目で見ながら通り過ぎようとすると、メッセージボードが目に留まりました。このビルにテナントとして入っている会社が児童虐待防止のオレンジリボン運動を支援していて、そのキャンペーンの一環だと分かりました。

 カラーリボンと言えば、世界的に知られている乳がん早期発見啓発運動のピンクリボンが先ず思い浮かびます。東京タワー・スカイツリーなどがピンク色にライトアップされたニュースを見た人も多いことでしょう。
 ブルーリボンと言うと拉致被害者救出・支援活動や映画のブルーリボン賞となりますが、船舶や鉄道にもブルーリボン賞があるそうです。先日乗ったタクシーのドアガラスには“BLUE RIBBON TAXI”というシールが貼ってあり、思わず「へ〜っ」と唸ってしまいました。
 “黄色いリボン”の映画や歌を知っている私の“お年が知れて”しまいますが、黄色いリボンには大切な人の無事を祈ったり帰りを待つ意味があるそうです。今年4月に起きた韓国の旅客船沈没事故後の黄色いリボンキャンペーンは、記憶に新しいです。今月10日に亡くなった高倉健さん主演の映画“幸福の黄色いハンカチ”も、その思いが強く伝わってくる映画でした。
 地域福祉のための“赤い羽根共同募金”と国土緑化運動の“緑の羽根募金”は馴染み深いですが、様々なメッセージをそれぞれのカラーリボンに託すリボンキャンペーンは増加しているようです。

 日本のハロウィンはイベントとして年々浸透し、今年は大盛り上がりとなりました。大人も子供も思い思いの仮装を楽しみ、安全な場所でハロウィンをと外国から沢山の人も来日しました。安心して生活できる大切さを、痛感します。
 最近は、命や心の重さを軽く見る風潮になっているように感じます。
 オレンジリボン運動が児童のみならず障害者・高齢者・貧困者などの弱者にも向けられ、更に人の心や命の大切さを訴える運動として成長して行ってくれたら何と素晴らしいことでしょう。オレンジカラーと言えばハロウィンとオレンジリボンを思い浮かべて貰える日が来るのを、心待ちにしています。



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