タ カ ラ ヅ カ    Miyabi    October, 2008



 8年前、83才の時に母はくも膜下出血で倒れました。手術により奇跡的に助かり日常生活を送れる様になりましたが、高次脳機能障害の失語症が残りました。
 退院後の数ヶ月はリハビリに励み時がたつにつれて軽減して来ましたが、以前の話し好きだった母の様には言葉がスラスラと出ず、もどかしそうです。それでも好きな事や印象に強く残っている事は、スムーズに話します。
 宝塚ファンで、大好きな(母の夢の王子様だった)葦原邦子さんの舞台をよく見に行った事や母校の後輩の桜町公子さんの話をする時、母の顔は娘時代に戻っています。昔のパンフレットが手に入らないかと兵庫県の宝塚迄電話をしてみましたが、無理でした。4年前に国内最大級の書店がオープンした時は足を運んで店員さんに調べて貰いましたが、(芦原邦子さんの)ご主人の中原淳一に関する書物しかありませんでした。

 最近、母が宝塚ファンだったと知ったホームヘルパーの若者がインターネット上から写真を取り出して来てくれました。芦原邦子、桜町公子、小夜福子、園井恵子、等等。母は、大喜びでした。
 学生時代から母と共に東京宝塚劇場に行っていたお友達にその話をすると、「32年前に“芦原邦子宝塚を歌う”へご一緒した時のプログラムがあるので、お持ちしてお話しましょう」と、言って下さいました。

 十月下旬の晴れた日、お孫さんの運転する車で高速道路を利用し一時間かけて、娘さんと共に母の親友が訪ねて来て下さいました。お家の庭で数十年来丹精を込めて育てている大輪のバラの花と共に・・。
 歓声を上げてしまったのは、私でした。そのプログラムには昔の写真も載っていて、食い入るように見つめてしまいました。早速デジカメを取り出して記念写真を撮ろうとすると、「これは、プレゼントよ」と言って下さいました。
 我が家のお宝が、出来ました。皆さんに、お披露目です。






 プログラムの中の宝塚の歌を聞かせて貰い昔話に花が咲き、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
 娘さんからは、バラの名前も教えて頂きました。窓から三人を見送る母は、名残惜しそうでした。
 玄関に飾ったバラの花からは甘い香りが漂い家の中に広がって、母も私も幸せな気分に浸れた一日でした。



 クリスチャンディオール    濃ピンク マリアカラス
淡ピンク ロイヤルハイネス       ホワイトクリスマス
薄紫 ブルームーン      クリーム  ピース




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