フクマツさん      Sunny    January, 2010
                    了解を得て、SUNNY SIDE STORYのブログから転載させて頂きました     


1月5日    18:12

正月早々、椎間板ヘルニアが悪化し、それと同時に、フクマツさんの病状が悪化した。
フクマツさんというのは野良猫上がりの茶トラの愛猫で、かつては「すみれば」という公園でボスを張っていた。アカネちゃん(今は家にいる)との間に何匹も子供を作り(その内の一匹、片目のリョウも家にいる)、あの界隈を牛耳っていた。実にかっこ良かった。
二年程前、次から次へと子供を産むアカネが可哀想になり、保護する事になったのだが、その捕獲する現場を塀の上からフクマツさんに見られた。それからだ。フクマツさんの元気がなくなり、どんどん痩せて行ったのは・・・。
そして、時々しか、姿を見せなくなった。
まだ春には間がある、ある寒い日に現われた彼は、見るも無残に痩せ、汚れ、本当に悲惨な姿だった。何か大きな病気に掛かっているに違いない事は見て取れた。
そこで保護する事に決めた。
その頃の我が家の飼い猫は五匹で、もうこれ以上は無理だとは思っていたが、あまりにもフクマツさんの状態が酷いので、これで打ち止めだ!という決意で捕獲に踏み切った。(因みに、今、うちにはフクマツさんを入れて七匹の猫がいる)
フクマツさんを病院に連れて行くと、案の定、猫エイズだった。

あれから二年近く、隔離部屋で、それもケージ内での生活だったが、フクマツさんの症状は安定し、病院のお世話になることもなく生活して来れた。
それが、一昨日、症状が急転した。
急いで病院へ連れて行くと、かなり酷い状態だという事で、インターフェロンを投与。
そして、今日またインターフェロン。
しかし、こんなに急に病状が悪化するとは・・・。
長年の辛い野良猫生活を余儀なくされ、その上、エイズにまで掛かってしまった彼。彼が幸せになって欲しいと思って付けた名前「フクマツ」。
「もう食べない」と決意したかのように、何も食べようとしない。ただ横たわっているだけ・・・。
頑張れ!フクマツさん!


 ーーーーーー 23:09

フクマツさんは、今夜が山かもしれない。

元気な頃の、この写真と比べると、今は顔が半分の大きさになって・・・。
猫エイズじゃ仕方ないにしても、もっと早くに気付いて上げるべきだった。
年末は芝居の事で忙しく・・・。


ああしてあげればよかった。こうしてあげればよかった。後悔ばかり・・・。

見ているのがつらい。



    
1月6日    07:17

フクマツさん、朝を迎えられた。

頑張ってる、必死に・・・。

 ーーーーーー 22:23
 
目は見えていないような気がする。

周期的に来る痙攣。

想像を絶する痛みなのだろう。目には一杯涙を溜めて・・・。

あまりに可哀想なので動物病院に電話すると、ウィルスが脳にまで行ってしまっているのだろう、との事。痛みを和らげる治療もあるが、それが命取りになる可能性が大きいとの事。

「安楽死」というフレーズが頭をよぎる。

でも・・・。

あと何日生きられるのか?

頑張れとしか言えないが、もう充分頑張ってるし、何のために頑張るのか?

どうしたらよいのか・・・。

     
何でブログになど書いているのか。

フクマツさんという野良猫がいたという事。それを一人でも多くの人に知って貰いたいから。ほんとだったら、二年前に人知れず、名前もなく、フカフカの布団も知らずに死んでいた筈の野良猫。人間のエゴで野良猫にされたのか、あるいは、望みもしないのに野良猫として生を受けてしまったのかは分からないが・・・。フンとオシッコが臭いからと迷惑がられ、追っ払われ、野良猫にごはんをやると犯罪人扱いされる、この冷たい世の中で、いつもお腹を空かせ、寒さで凍えそうになりながら、生きて来たフクマツさん。

そして、もう少しで短い人生を終えるフクマツさん。




  1月7日    

   先程、フクマツさんが逝きました。

   さすが、「すみれば」公園を牛耳ってたボスらしく、見事に男らしい最期でした。

   フクマツ、平成二十二年一月七日、午前四時十九分、大往生。

                     
                     元気な頃のフクマツさん


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